慶応MCC agora 山田ズーニーさんとワークショップ【伝わる・揺さぶる!文章を書く】に参加して
これからもまずは子ども達の「良いところ」だけに注目し、
「カツオの一本釣り」を心がけようと思ったワケ
↑のマインドマップは最終論文をかくための
アイデア出し&情報整理マインドマップの1枚です。
【ワケ】
2010年1月の下旬から3月20日までの約2ヵ月間、私にとって憧れの人である
山田ズーニーさんから「文章の書き方」を教えていただくチャンスを得ることができました。
山田ズーニーさんは現在、慶応大学湘南藤沢キャンパスにて
ライティング技法ワークショップ・プレゼンテーション技法の授業を開講されたり、
『ほぼ日刊イトイ新聞』に「おとなの小論文教室。」を連載されたりと活躍されている方です。
また、『伝わる・揺さぶる!文章を書く』PHP新書、
『あなたの話はなぜ「通じない」のか』筑摩書房などたくさんの著書も出版されています。
さて、冒頭に書いた【ワケ】について・・・。
私が、
「これからもまずは相手の「良いところ」だけに注目し、
「かつおの一本釣り」を心がけようと思ったか?」
たくさんのワークの中の一つに、「編集者制度」というものがありました。
これはその個人が講座終了後も、自分で自分の文章を伸ばし続けていくことができるように、
「自己教育力」を育てるための取り組みでした。
まず同じグループになった人達の文章を読みコメントを返します。
決して反論したりマイナスのコメントをしたりしてはいけません。
正直にいうとこのルールを聞いた時、
普段の授業でも子ども達に同じことを活動させているので、
「同じことを大人もやるんだ~」
くらいに軽く考えていました。
同じ受講生同士、互いの良いところを見つけ、
それを自分に活かしていく・・・
というのはもっともなことですし異論はありません。
しかし、講師であるズーニーさんも同じなのです。
その活動までに2回文章を書き上げていました。
その文章に対して、ありがたいことにズーニーさんからコメントをいただいていたのですが、
正直成人してからこれ程褒めてもらったことがあったかな?
という位、文章を受け止め、共感し、褒めていただきました。
うれしい気持ちでいっぱいなのですが、少し不安になります。
「えっ?本当にこれでいいの?わざわざ高いお金を払って講座を受けているのだから、
直すところがあればズバリ欠点を教えてほしい!」
と思いました。
その気持ちを担当の方に伝えると、
ズーニーさんはあくまでもそのスタイルだとおっしゃいます。
講座の中でも次のようにおっしゃっていました。
「欠点を指摘したりけなす事なら子どもでもできる。誰にだってできる。
でも、私は私にしかできないことをしたい。」
「まるで文章の中から「かつおの一本釣り」をするように、
ググッといい所引き上げるのが私の役目」
ズーニーさんがこれまでご自身が編集者として経験されてきたことや、
著者として経験されてきたことに裏付けされた重みのある言葉です。
「今はとにかく出して出して出し尽くす時。
ほんの少し出し始めたばかりなのに、
それに対してああだこうだと欠点を指摘しても意味がない。」
ごめんなさい。多少言い回しに私の解釈が含まれていますが、
このような内容のことをおっしゃっていました。
ガツン!ときました。
大袈裟ではなく、「プロフェッショナル」という言葉が思い浮かびました。
そして、嬉しくなりました。
私もこれまで仕事をしながら、「褒め方」「叱り方」の難しさ、
大切さに関心をもつようになっていました。
教育雑誌のコラムに、「子どもが震えるほど、褒めることができますか?」
と書いてあるのを読んだことがあります。
もし、こんな体験をすることができれば、
その子はその後自分に自信をもって歩んで行けるのではないか・・・と。
まさに私がそうでした。
そして、今回ズーニーさんにコメントをいただいた時、
本当に震えるほど、涙が溢れてきたのです。
私が書いたことから、その出来事をまるで見ていたかのように、
その時の思いを言い当て共感してくださるのです。
私はこれまで何度子ども達にメッセージを送ってきたでしょう。
ちょっとした作品のコメントから日記や作文のコメントなど・・・。
それこそ「褒めること」を心がけ、
私が心を揺さぶられたことを相手に伝えるように書いてきたつもりでした。
でも、そこに私のプロとしての厳しさがあったか?
と問いかけてみると、日々の忙しさにかまけて流されてしまう自分もあったと思います。
でも、ズーニーさんは違った。
きっと他にも、大学の学生の方達の文章を見たりほぼ日のコラムを書かれたりと読むべき文章や
返すべきコメントが山のようにあると思うのです。
それにも関らず、一人ひとりに寄り添い、共感し、
自分のことのように受け止めてくださるのです。
私はこの講座を受講することで、文章の書き方を学ぶと同時に教える側の、
●器の大きさ
●厳しさ
を自分に刻むことができました。
全6回の講座を通して、表現する時にぶれてはいけない大切な軸を、
ズーニーさんから学ぶことができました。
2010年スタートに相応しい、私の宝物となった体験になりました。
このブログを読んで講座に興味をもたれた方は、
ぜひ以下のURLをクリックしてみてください。
4月からの講座はすでに満席になっていますが、
それ以降も継続されるようですので、詳細をご確認ください。
↓
http://www.sekigaku-agora.net/course/yamada_zoonie.html
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